クラウド導入が遅れる理由
近年では国の施策によるDX推進や感染症対策などにより、情シス部門でのクラウド化が進められています。クラウド化には様々なメリットがあり、企業の導入が急務です。
日本企業のクラウド化状況
総務省が公開しているデータによれば、「クラウドサービスの利用状況」は、2019年時点で「クラウドサービスを一部でも利用している企業の割合」は64.7%であり、2018年の58.7%からは6.0ポイントの上昇を見せています。このポイントは2015年から見ても前年と比較して伸び続けています。
また、「クラウドサービスの利用内訳」を見ると、利用しているサービスはファイル保管・データ共有などのストレージ関連が56.0%と最も高いことわかります。
こうしたことからも、国内におけるクラウドサービスの導入率はまだまだこれからであると言え、多様なクラウドサービスが提供されているにも関わらず、限定的な利用にとどまっていることが伺えます。
参照元:総務省|令和2年版 情報通信白書|企業におけるクラウドサービスの利用動向(https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r02/html/nd252140.html)
クラウド化が進まない理由を解説
なぜ国内でのクラウド化はなかなか進まないのでしょうか。総務省が公開している情報通信白書からは「クラウドサービスを利用しない理由」について、さまざまな理由が挙げられていました。一つ一つに的を絞って説明します。
参照元:総務省|平成26年版 情報通信白書|クラウドサービスを利用しない理由(https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h26/html/nc254140.html)
そもそも必要性を認識していない
総務省が公開している「情報通信白書」によると、「クラウドサービスを利用しない理由」で最も多かった理由が「必要ない」でした。
クラウドサービスにはメリットもあればデメリットもあります。
その会社にもよりけりですが、オンプレミスで充分に間に合っているため、クラウド化は必要ないと考えるところがあるようです。
セキュリティが不安で踏み出せない
セキュリティへの取り組みはクラウドサービスごとに大きく異なります。しかも、クラウド化後に扱うファイルには自社だけでなく取引先の情報も記載されています。
そのためオンプレミスのほうがセキュリティ面では安心できるという理由で、なかなかクラウド化が進まないことがあります。
既存システムの改修コストが大きい
クラウド化を進めるためには既存システムの改修が発生する場合が多く見られます。会社にもよりますが、そのコストが高くなってしまうと、クラウド化を先送りしたり見合わせるなどの対応が取られがちです。
情シスが忙しくてそれどころではない
それなりの規模の企業においても、システム開発・システム運用・トラブル対応などの情報システム部に関わる業務を、たった一人の社員が請け負っているというケースはまま見られます。
いわゆる「ひとり情シス」の状態です。
そのため情シスは日々の業務に追われて常に多忙であり、さまざまなクラウドに対応できるスキルアップを目指すことも難しいと考えられています。
最適なクラウドを選定できない
クラウドサービスの多様さもまた、クラウド化が進まない一因として数えることができます。
クラウドはSaaS、PaaS、IaaSのいずれかに分類されるもの、全てを供えているもの、機能や料金体系もサービスごとにさまざまで、最適なものを精査したり、試用も必要なためどうしても時間が割かれてしまいます。
クラウド導入の必要性
総務省が公開している「通信利用動向調査」のデータによれば、クラウド化を進めている企業のほうが、クラウドサービスを利用していないところより労働生産性が高いという結果が出ています。
例えば2020年の時点でクラウド化をしている会社の労働生産性は678万円でしたが、クラウドサービス未利用の企業の場合は518万円にとどまっていました。
そのような結果に至った理由を知るためにも、クラウド導入についてメリット・デメリットを把握しておきましょう。
※参照元:クラウド利用進まぬ中小企業、指摘される懸念事項|ニュースイッチ by 日刊工業新聞社(https://newswitch.jp/p/31164)
クラウド化のメリット
クラウド導入のメリットは、サーバーの設置やメンテナンス、障害対応にかかる運用コストを軽減できる点にあります。また、テレワークなどへの対応として社外からでもシステムにアクセスが可能になる点も利便性の向上に貢献しています。さらにセキュリティ対策についても、専門的な知識を持った業者が対応してくれることにより自社での管理よりも強固な管理が可能になります。
クラウド化のデメリット
一方でクラウド化において注意しなければいけないことはランニングコストです。従量課金制となっているサービスが多いため、業務を付帯しただけ費用がかさみます。そのため必要な業務を適切に取捨選択し依頼する必要があるのです。また、全業務ではなく少しずつクラウドに移行する場合、クラウド運用する部分を明確にしたうえで行わなければかえって効率が悪くなる恐れもあります。
サービス内容も多種多様
一口にクラウド化といっても、対象となる業務やサービス内容は多種多様です。そのため、自社の業務でどこが問題となっているのかを認識したうえで、提供業務や価格などを比較検討しクラウド化を進めて行きましょう。
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