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クラウドの選び方

クラウドは「仮想化」の技術を用いたサービスのことで、インターネットを介し、どんな場所からでも利用できるのが魅力です。
現在、クラウドには多種多様なサービスが存在しています。そのためクラウド化をする際には、目的に沿ってサービスを選ぶ必要があります。

クラウドの種類とは?

クラウドサービスは大別するとSaaS・PaaS・IaaSなどの種類があり、それぞれ対応している領域やできることに違いが観られます。
AWSなどの各社クラウドサービスでは、上記3つのうちのいずれか、もしくは全てを提供しています。
ここでは、SaaS・PaaS・IaaSにはどんな特徴があるのかを紹介します。

SaaS(ソフトウェア・アズ・ア・サービス)

SaaS(サース)は、「ソフトウェア・アズ・ア・サービス」の略で、その名称通り、ソフトウェアに関するクラウドサービスです。
クラウドであるためソフトウェアのインストールやアップデートなどはベンダー側が行っています。そのためユーザーは運用に関する手間暇をかけずに済みます。

Microsoft Office 365

「Microsoft Office 365」はマイクロソフト社が提供しているSaaSであり、Windows OSと、Word、Excel、PowerPointなどのアプリケーションや、「OneDrive for Business」といったクラウドストレージを利用できます。

PaaS(プラットフォーム・アズ・ア・サービス)

PaaS(パース)はプログラム開発・データベースを提供しているクラウドサービスです。
ソフトウェアを自社で設計する必要はあるものの、コストは充分に抑えられます。

Windows Azure

「Windows Azure」はPaaSやIaaSに分類されるマイクロソフト社提供プラットフォームです。世界中にデータセンターがあり、強固なネットワークによって現在では140か国ほどで利用されています。その一方で日本の法律を準拠法としていることから、日本の企業にとっても使いやすいのが特徴です。

Google App Engine

PaaSの一種である「Google App Engine」は、Googleのサーバー上で用意したプログラムを実行し、Webアプリケーションとして公開・運用できるプラットフォームです。
開発者用の管理コンソールが使えること、豊富な開発言語に対応しているのも魅力です。

IaaS (インフラストラクチャ・アズ・ア・サービス)

IaaS(アイアース)は、仮想マシンをクラウド上にインターネット経由で作成し、利用することができるサービスです。
PaaSよりカスタマイズ性が高いのが特徴ですが、データベースの構築や仮想サーバーの設定、運用や管理は自社で行わなければなりません。

AWS(Amazon Web Services)

AWS(Amazon Web Services)はクラウドコンピューティングであり、Amazonが提供する様々なWebサービスを組み合わせて利用することもできます。アカウントの開設によって世界中のデータセンターにシステム展開できるなど、高いパフォーマンス力を誇ります。

GCP(Google Cloud Platform)

GCP(Google Cloud Platform)は、Googleが提供しているクラウドコンピューティングサービスのことで、Google社で用いられているテクノロジーやインフラと同じものを使えるのが強みです。さまざまなサービスによって、アプリケーションの作成と実行、ビッグデータの解析などを行うことができます。

クラウドシステムを選ぶポイント

サポート体制

導入にあたって事前の相談に親身に対応してくれるかといった点に始まり、トラブルや不具合が発生した場合に速やかに対応してくれるかといった点をしっかり確認すべきです。コストが身近であったとしても、サポート体制が不十分な業者は避けた方がよいでしょう。

データ容量

クラウド選びの際に重要なポイントとなるのがこの項目で、それこそ業務の効率を大きく左右します。とりわけ動画や音楽などを扱うのであれば、数TBの容量を確保しておくべきです。またデータ容量というものは業務が進むにつれ増えていいきますので、適宜データ容量を増やしていけるタイプを選ぶのがよいでしょう。

自社に必要な機能

昨今のクラウド選びで重要なのは、「ブラウザとアプリの双方で利用できること」ならびに「パソコンはもとより、スマートフォンやタブレットなどでも利用できるか」という点になります。加えて、テレワークスタイルの増加なども鑑み、アクセスのしやすさと権限に応じたアクセス制限の双方を兼ね備えているかも見逃せません。

コスト

そもそもクラウドを導入する目的は、IT関連のコスト削減を目的としているというケースも多いことでしょう。しかし「安かろう悪かろう」の通り、極端に低価格なサービスは、使い勝手が悪い、容量が限られている、オプション費用が嵩んでかえって高くつくといったことになりがちです。コストのサービス内容のバランスをしっかりと見極める必要があります。

セキュリティ

第三者による不正アクセスによって情報が漏洩するといった事態は避けなければなりません。暗号化通信やIPアドレス制限など、一定レベルのセキュリティ体制を整えている業者を選ぶべきです。低コストの業者の中には、そうしたセキュリティ面をおざなりにしているケースもありますので要注意です。

クラウド選びは、慎重かつ的確に

以上の通り、クラウド選びもまた奥が深いものであり、業務の効率を大きく左右するため、慎重かつ的確に行わなければなりません。何となく適当で選ぶというのは厳禁です。それゆえ、自社に最適なクラウドをチョイスするためには、やはり専門業者の助言を得るのが賢明と言えます。

クラウド導入はベンダー選びも大事

クラウドは各社のサービスを比較することが大切ですが、実際に導入する際にはベンダーや支援会社選びも同時にとても重要です。
クラウド化をアウトソーシングする場合なども、クラウドでどのようなことをを行いたいのか、その目的に合ったベンダーや支援会社を選ぶようにすることをおすすめします。

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クラウドサービス会社一覧

現在、クラウドにはさまざまな種類があり、会社によって提供しているサービスも幅広いことから、導入の際にはよく検討することが大切です。
ここでは多様なクラウドサービス会社の中から特に注目したいものを一覧にしてみました。

Google Cloud Platform(GCP)│Google

Google Cloudには90日間の無料トライアルが用意されています。同時に300ドルのクレジットも追加されるため、これを使って有料サービスを利用することもできます。利用条件はGoogle CloudとGoogle Maps Platformの新規ユーザーに限られています。
また、無料トライアルには制限が存在しているので事前に確認を。有料アカウントへのアップグレードすることで、その制限を解除することもできます。
仮想マシン(クラウドサーバー)の性能面では、通信・データ処理など速さが魅力です。

提供サービスの種類

Amazon Web Services(AWS)│Amazon

Amazon Web Services(AWS)は、Amazonが提供しているクラウドコンピューティングサービスです。料金体系は使った分だけ費用が加算されていく従量課金制が採用されており、それぞれの項目ごとに料金が発生します。
サーバー(コンピューティング)も基本的に時間ごとに料金が加算されるシステムで1時間あたり約2円かかります。
ストレージは容量ごとに1GB単位で費用が加算され、1か月あたりの料金にすると約2円から10円が必要です。
データ転送は1GBあたり約10円となっています。
仮想マシンの性能面では、クラウドに数百万台以上にも上るサーバーを全てAmazonで開発・製造しているという強みがあります。

提供サービスの種類

Microsoft Azure│Microsoft

Microsoftの提供するMicrosoft Azureは単に「Azure」と呼ばれることもあるなど、世界中で広く使われ浸透しているクラウドサービスです。
料金は使った分だけを支払う従量課金制が採用されており、機能を必要なものだけに絞ることでコスト削減も可能です。
無料アカウントによる試用期間が最大30日間設けられており、付与される200ドルのクレジットの範囲内で有料サービスも利用できます。ただし、クレジットを使い切った場合には試用期間は30日を待たずしてストップします。また、一部のサービスは12か月間無料で利用可能です。
仮想マシンの性能面においての特徴は全世界に配置されているリージョンの数が多いことが挙げられます。

提供サービスの種類

Box│Box

Boxは、Box, Inc.が提供し、世界中で利用されているファイル共有サービスです。
その料金は、代理店(パートナー)から購入した場合と、オンラインで購入した場合で異なっています。
ただ、クレジットカード決済によるオンラインでの購入は英語によるサポート対応となっているため、Boxでは日本語サポートが受けられる代理店(パートナー)からの購入を推奨しています。
また、無償で利用できるトライアルも用意されています。
仮想マシンの性能としては、セキュリティ対策がしっかりしていることや、容量無制限で使えることなどが挙げられます。

提供サービスの種類

Dropbox Business│Dropbox

Dropbox Businessは、クラウド上のストレージにファイルを保存し、さらには同期を行って共有できるサービスです。プランは1ユーザーあたり月2,400円の料金が発生するBusinessプランのほか、1ユーザーあたり月3,000円の費用がかかるBusiness Plusプランも用意されています。
それぞれ30日間の無料トライアルが利用でき、Businessプランは9TBまで、Business Plusプラン15TBまで使うことができます。
有料の場合はBusinessプランが100GBまでのファイル転送に対応しており、Business Plusでは250GBまで転送可能です。

提供サービスの種類

Bizストレージ ファイルシェア│NTTコミュニケーションズ

Bizストレージ ファイルシェアはNTTコミュニケーションズの提供するオンラインストレージサービスです。
料金はまず初期設定費用が税込22,000円必要です。その上で、容量とユーザー数によって月額基本料金が税込16,500円から57,200円かかります。
また、ディスク容量1GBにて、全ての機能を2週間、無料で試用可能です。すぐに試してみることができるように、テスト用の3IDに加え、3つの共有フォルダがすでに作成されているのも便利な点と言えるでしょう。専門スタッフに相談できるなどサポートも充実しています。

提供サービスの種類

ALTUS│GMO

導入費・データ転送料金が無料で使えるBasicシリーズのほか、VLAN環境を標準搭載しているIsolateシリーズを選ぶこともできます。
さらには用途に合わせ3種類のストレージが用意されており、必須のルートディスク以外にデータディスクとバックアップディスクを用途に応じて利用可能です。
料金については初期費用0円のリソースパックが用意されているほか、日割料金や月割料金による料金プラン、見積もりシミュレーションなどを利用できます。

提供サービスの種類

GigaCC ASP│日本ワムネット

日本ワムネットの提供している「GigaCC ASPGigaCC ASP」は、ファイルの送受信と共有を行えるビジネス向けのクラウドストレージです。
ファイル送信とファイルの共有、そして共有ノートがワンセットになっており、さらにはオプションによってさまざまな機能を追加できるなど利便性の高さも魅力です。
料金は初期費用として税込50,000円が必要であり、STANDARDプラン・ADVANCEプラン・PREMIUMプランから、用途や予算に併せて選ぶことができます。

提供サービスの種類

   

おすすめのアウトソーシング会社3選

情報セキュリティに関する第三者認定を取得している点に注目し、その上で他にも特徴的なサービスを提供しているアウトソーシング会社を選定し、おすすめしています。

「情シスアウトソーシング」とGoogle検索し、ヒットした上位50ページのサイトのうち、公式サイトが表示された会社28社を調査。そこから、オンサイト対応している、公式サイトに事例を掲載している、プライバシーマークもしくはISO27001を取得している会社からそれぞれ選定して紹介しています。(2024年4月15日調査時点)

最短2週間で
情シス業務を引き継げる
クロス・ヘッド
クロス・ヘッド株式会社
引用元:クロス・ヘッド株式会社公式サイト
https://www.crosshead.co.jp/service/onsite/plus_staff/
依頼できる主な業務
改善支援
アカウント管理
キッティング
ヘルプデスク
IT企画
システム運用
クロス・ヘッド株式会社の
本社所在地・対応範囲
所在地 東京都港区港南1丁目2番70号 品川シーズンテラス24F
対応
エリア
日本全国

クロス・ヘッドの
公式サイトへ

電話でお問い合わせ
(03-4405-7902)

選定条件:プライバシーマークとISO27001を取得し、オンサイト対応、公式サイトで事例掲載をしていて、サービス導入までの最短期間を明記
最短3週間でヘルプデ
スク
を立ち上げられる
Total IT Helper
Total IT Helper
引用元:RIPPLE CORPORATE SITE
https://ithelper.ripple-call.co.jp/online
依頼できる主な業務
ヘルプデスク
IT活用アドバイス
キッティング
PC設定
IT資産管理
システム保守
リップル株式会社の
本社所在地・対応範囲
所在地 熊本県熊本市中央区辛島町3-20 NBF熊本ビル3階
対応
エリア
応相談

Total IT Helperの
公式サイトへ

電話でお問い合わせ
(0120-890-880)

選定条件:ISO27001を取得し、オンサイト対応、公式サイトで事例掲載をしていて、ヘルプデスクプランがある
調達からキッティング
資産管理まで依頼できる
DRS
DRS
引用元:DRS公式サイト
https://www.drs.co.jp/
依頼できる主な業務
PC調達・処分
キッティング
IT資産管理
運用支援
レンタル・リース契約
ヘルプデスク
ディーアールエス株式会社の
本社所在地・対応範囲
所在地 東京都千代田区大手町一丁目9番2号 大手町フィナンシャルシティ グランキューブ19F
対応
エリア
記載がありませんでした

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電話でお問い合わせ
(03-6860-1200)

選定条件:プライバシーマークを取得して、オンサイト対応、公式サイトで事例掲載をしていて、PC調達~キッティングまで対応している

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