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社内ネットワーク・VPNにつながらない

VPNは社内における情報のやりとりを安全に行うための技術として普及しています。しかしながら社内ネットワークを利用する際に接続できない、というトラブルも発生することがあるため、対処方法は事前に知っておくことをおすすめします。

パソコンの設定をチェックする

IPアドレス・DNSサーバーのチェック

IPアドレスは接続されたコンピュータを識別するためのアドレスであり、ネットワークに接続されたコンピュータ全てに固有番号が割り当てられます。加入するプロバイダによっては自動でIPアドレスを割り当てられることがあるため、接続のために変わることがあります。
DNSはネットワーク上のコンピュータを現す名前であるホスト名から対応するIPアドレスをを取得できるようにするサービスを提供するシステムのことです。
ネットワークに接続する際にはこのIPアドレスやDNSの情報を手動で取得する設定となっていると、自動で割り当てられる情報が機能しなくなってしまいます。そのため社内ネットワークに接続できない際には、まずこの設定が自動取得になっているかをチェックしましょう。

Windows・MacOSで確認すべき点

使用しているパソコンにWindowsがインストールされている場合、コントロールパネルから「ネットワークの状態とタスクの表示」を開き、「アダプターの設定変更」の「ローカルエリア接続(イーサネット)」のプロパティを開きます。さらに「インターネットプロトコルバージョン4(TCP/IPv4)」のプロパティを開き、「IPアドレスを自動的に取得する」「DNSサーバーのアドレスを自動的に取得する」の両方にチェックを入れるようにしましょう。

MacOSの場合、「アップルメニュー」から「システム環境設定」→「ネットワーク」と開き、使用しているVPNの詳細をクリックします。その後「TCP/IP」からIPv4を「DHCPサーバーを参照」に設定し、DNSのIPアドレスをコピーした後「-」を選び削除します。その後VPNを切断しDNSサーバーを再設定したら、「OK」→「適用」とクリックします。

制御ツールのチェック

VPNのユーザーによっては標準ではないネットワーク制御ツールをインストールしていることがあり、間違った設定になっているとVPN接続が確立できません。そのためネットワーク制御ツールの設定を見直すか、無効化、またはアンインストールの対応が必要です。

設備面(物理)をチェックする

LANケーブルへの接続

ネットワークに接続できない場合、設定上の問題のほか物理的な設備面による影響である可能性があります。はじめに疑うべきはLANケーブルの接続状況であり、抜けている場合や接触が悪くなっている可能性があります。そのためLANケーブルの抜き差しを試してみるか、物理的損傷が起こっている場合にはケーブルの交換も効果的な可能性があります。さらにLANケーブルだけではなく、ルーター側の接触不良も疑いましょう。

ハブの接続

社内ネットワークを利用している場合、複数のLANネットワークを集めて1つのネットワークにする「ハブ」を使用しているケースがあります。普段このハブを介して接続していたものが繋がらなくなった場合、まずハブの電源が入っているかどうかを確認しましょう。また、何らかの理由でケーブルの抜き差しが発生し正しく接続されていない場合にもネットワーク接続ができなくなる可能性がありますので、接続状況も確認しましょう。

ネットワーク設定をチェックする

認証プロトコルの設定

ネットワーク通信の際に必要となる認証プロトコルを誤って入力した場合などにおいては、ヒューマンエラーによって接続できなくなってしまうことがあります。そういった場合には各拠点で利用するVPNに対応したルーターを設置し、ルーター側とPC側の認証プロトコル設定を合わせるようにしましょう。

ファイアウォールの設定

多くのVPN接続においては、接続に必要なアプリケーションなどが提供されています。しかしPC内にインストールされているアンチウイルスソフトが持つ「ファイアウォール機能」により、それらのアプリケーションを介しての通信がブロックされるケースがあります。そういった場合には通信にあたって必要な通信ポートを許可する、またはVPNアプリケーションの通信を許可するなどの設定が必要になります。

パケットフィルタの設定

パケットフィルタ設定は、通過させたくないパケットを定義しておくことで特定の通信を防ぐことが可能です。これは危険なサイトへのアクセスなどを制御するための機能ではありますが、VPN接続できない際には本来通さなければいけないようなパケットが有効になっていない可能性があります。そういった場合にはパケットフィルタの設定を見直し、必要なパケットはフィルタを通過できるように変更しておきましょう。

IPアドレスの重複を確認

ネットワーク接続に際してはIPアドレスでアクセスするPCを判別することになります。VPNに接続する際には取得したIPアドレスがまれにプライベートネットワーク(ローカルネットワーク)のIPアドレスと重複するケースがあり、その状態ではプライベートネットワークに接続してしまうためVPNにアクセスすることが出来なくなってしまいます。ネットワーク接続において「VPNを優先する」ように設定変更することで、接続できないというトラブルを解決することができる可能性があります。

一つずつ確認して原因を特定しよう

ネットワーク接続ができない場合、必ず何らかの原因があります。まずは落ち着いて一つずつ確認を行い、どこに原因があるのかを特定するようにしましょう。事前によくあるトラブルと対策を確認しておくと、よりスムーズに対応できるでしょう。

   

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